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ニホンゴ、ムズカシイ、デス。



2008-10-28 (火)
[ 日記 ]

風邪をひいてしまいました。熱は下がったけど咳が酷くてツライ・・・。
結構気をつけていたつもりだったのに、季節の変わり目はやっぱ油断大敵ですね。皆様もお気をつけください。


つい先日、電車の中でぼんやりと考え事をしながら携帯をいじっていたところ「スイマセーン」と声をかけられました。顔を上げて見れば、旅行者らしい2人の外国人男性がニコニコと笑顔を向けています。

「○○(←駅名)、何分デスカ?」

母国語以外全くダメな私は内心激しくパニクってしまいましたが、とりあえず、目的の駅まで何分かかるか知りたいということはわかったので「10分です」と答えました。
しかし彼らは困ったような顔をしました。どうやらわからなかったようです。

例えば、この「10分」という言葉。「10」と「分」が別々なら、「じゅう」とか「ふん」とか発音するのに、「10分」だと「じゅっぷん」になってしまいます。日本語って難しいですね。

彼らがわからなかったのはきっとその「じゅっぷん」という発音のせいだと推測した私は、別の言い方がないか頭を巡らせてアレコレと言い方を変えてみましたが、何を言っても困惑している様子。
・・・実はコレ、質問内容そのものが私の早合点だったのです。

彼らが知りたかったのは、目的の駅までの所要時間ではなく、駅への到着時間だったのです。
「○○(←駅名)、何分デスカ?」
という言葉を素直に受け取っていれば、「○○駅」が「何分」なのか質問しているのだから、到着時間を答えるのが普通なのでしょう。今なら私もそう思いますとも。
しかしパニクった私は勝手な思い込みで「○○、何分デスカ?」を「○○マデ何分カカリマスカ?」に脳内変換してしまったのです。
何度かのカタコトの単語の応酬の末、やっとそのことに気づいた私。

「○時○分、○○に着きます」

と、会話ブックの見本のように答えたとき、彼らは「オォ~!!」と歓喜の声を上げました。求めていた答えをやっと得られた喜びなんでしょうね・・・。苦労させちゃって逆になんか申し訳なかったです・・・。
「ニホンゴ、ベンキョウシテイマス。ムズカシイデス。」
と言った彼らに、思わず大きく頷いて同意してしまいました。ほんと、難しいですね・・・。しかも更に混乱させちゃったよ・・・ほんとゴメンナサイ。

その後も解放してくれなかったので、目的の駅まで彼らのニホンゴ会話にお付き合いましたが、やりとりするうちに私までつられて何故かカタコトニホンゴになってしまう感じが、「自分、何やってんだろ・・・」的に笑えて仕方なかったです。
ふとあたりを見回すと、車内は混雑しているわりに静かでカタコトニホンゴで話す私たちの会話が周囲に響いています。うわー・・・。
ここで冷静になってしまったら恥ずかしさで心が折れるような気がしたので、思考を停止させて目の前の彼らを楽しませることに専念しようと覚悟を決め、一生懸命テンションを上げました。乗客のみなさんはウザかったでしょうね、すみません・・・。
私はどちらかというとサービス精神が旺盛な人間なので、せっかく遠くから旅行に来ているんだから楽しんで帰ってもらいたいなーと思ってしまったのです。しかし、残念ながら会話が成り立たないこともしばしば。

──こんなとき英語が話せたらいいのに。彼らに日本のいいとこいっぱい教えてあげるのに・・・。
──そういえばKAT-TUNの赤西くんは、番組でジョディ・フォスターとデートして通訳なしで普通に会話して、ジョディに英語上手ねって言われてたな・・・。
──帰国してから1年以上経つのにちゃんと勉強続けてて偉いな、赤西くん・・・。

なんてことを頭の片隅でぼんやり考えていたとき、
「イターリアカラ、キマシタ!」
という言葉が耳に飛び込んできました。そうか、この人たち、イタリア人だったのか・・・。欧米人に会うと勝手に英語圏だと思いこんで、「英語が話せたら・・・」などと短絡的思考をする自分が情けなかったです。
イタリアの方々ごめんなさい。私イタリア大好きですから!実はその日も友人とイタリアンのお店で食事した帰りだったんですよー!


しかしまあ、イタリア人と知ると、このフレンドリーな感じとかテンションの高さとかが一気に納得できるから不思議です。あまりにもイメージ通りで・・・。
円高で日本を訪れるのは大変な時期でしょうに、彼らが日本を好きなこととか、旅行を心から楽しんでくれていることがすごくよく伝わって、その姿が本当に微笑ましいというか可愛らしかったので、私まですっかり和んでしまいました。
外国の方に日本が好きだと言ってもらうのはやはり嬉しいものですね。
10分程度の会話でしたが、思いがけず楽しい出会いになりました。私の中でのイタリア人のイメージはますます固まってしまいましたが・・・(笑)。

彼らが日本でいい思い出をたくさん作って帰ってくれることを祈ってます。

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2008年10月28日 05:47に投稿されたエントリーのページです。

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